人体のしくみを知らずして健康維持は不可能！？

今回は、人体のしくみについて、食べ物が私たちの体にどんな道のりを経て、栄養として最後は便として排出されているかを詳しくご紹介します。

消化・吸収・代謝のメカニズム

①消化

食事で摂取した栄養が、身体のために機能するまでには、長い道のりがあります。

口に運ばれた食材は始めに、口腔、胃、腸などの消化器官により、体内で吸収できるサイズの栄養素として分解されていきます。このことを消化と言い、消化で働く体内の物質を消化酵素です。

②吸収

消化された栄養は、主に小腸から体内に吸収され、そのほとんどが肝臓に運ばれていきます。そして、静脈と心臓を経て全身に送り込まれます。このような過程を経て、体内の至る場所で栄養素が利用されたり、貯蔵されたりします。

③代謝

吸収された栄養素や貯蔵されている栄養素は、エネルギーやタンパク質、その他の生命活動に必須な物質へ変化していきます。このことを代謝と呼ばれます。吸収や代謝の後に残った不要な物質は、尿や便で排出されます。これは排泄というプロセスになります。

消化と吸収が正しく機能しなければ、筋肉の材料としてきちんと届かなくなってしまう。

口腔から胃の流れ

口腔で食塊を形成します。

食物は咀嚼と唾液によって、咲を通過できるサイズに刻まれます。この際に唾液に含まれる酵素「アミラーゼ」により、糖質においては消化がスタートします。

「多糖類」が「二糖類」に分解されます。食品はその後、咽頭と食道を経由して胃に到着します。胃に運ばれてきた食物は、1〜4時間とどまることになります。ここでは強酸性の胃液が分泌され、微生物が殺菌されることになります。

また、脂質とタンパク質の消化が開始され、「脂肪酸」「ポリペプチド」など細かな分子の栄養素に分解されます。さらにミネラルが水に溶けて「イオン」の状態に変わるなど、胃はさまざまな役割を果たしています。

十二指腸について

ドロドロになった食物に消化液が合流します。

肩から排出された食物は、次に十二指腸に運ばれていきます。食物に混ざった胃液の強酸性が感知され、弱アルカリ性の「膵液」と「旧汁」が分泌されることで中和されます。このうち降液は、糖質、脂質、タンパク質など、食物の大部分を消化しています。

汁は脂肪の吸収を助ける機能も持つ胃液から小物を守る上でも、十二指腸の役割はとても重要です。

小腸

① 栄養素は小腸で吸収！

消化された栄養素は、全長6〜7mに及ぶ小腸に到達します。1日に約9ℓの消化物と消化液が小腸に送られ、このうち7ℓが小腸内で処理されています。残りの2ℓは大腸へと送られていきます。この小腸内部で食物繊維以外のほとんどが、微絨毛から体内に吸収されていきます。

②ほぼ肝臓に納品

吸収された栄養素のほとんどは、肝臓へと向かいます。糖質は「単糖」、タンパク質は「アミノ酸」や「ジペプチド」「トリペプチド」、脂質は「脂肪酸」（中鎖脂肪酸以下）と、それぞれ細かな分子になり、肝臓で代謝されていきます。一方で、食物繊維や消化液などは大腸に移行します。

③ 一部の脂質はリンパ管へ

脂肪酸のうち「長鎖脂肪酸」に関しては、小腸からリンパ管を経て心臓へ運ばれ、全身を循環しています。心臓の筋肉や骨格筋のエネルギーになりながら、骨格筋付近の皮下脂肪にも蓄積されていきます。皮下脂肪は骨格筋細胞への持続的なエネルギー供給源として重要な役割を担っています。

大腸

① 水分を吸収し便をつくる大腸

大腸に運ばれた食物繊維や吸収されなかった成分は、多くの腸内細菌によって発酵し、ガスや有機成分が排泄物として放出されていきます。この成分を含みながら、水分が吸収されることで糞便が形成されます。

② 便秘の影響

3日以上排泄がない状態は便秘といわれますが、便秘が生じると、腸内環境の悪化、免疫不全、有害ミネラルの蓄積につながるため、病的な状態と考えることもでき、真剣に改善に取り組むべきだと考えます。

まとめ

今回は、口から入った食材が便として排出されるまでの過程や役割、重要なポイントについてお話ししました。

私たちの体は、食品を摂取し、それが消化・吸収され、代謝されます。その後身体機能・生理機能へ供給されていきます。大枠でみるととてもシンプルな構造と言っても良いです。

まずは、体の働きについて理解していただき、より詳しい内容につきましては今後のブログを見ていただければと思います。

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